フルンクフルトー2



今日は1日一人歩き。
一番に訪ねようとしたのはシュテーデル美術館。地下鉄を出て、ガイドブックの大雑把な地図をもとに歩き出したが、検討がつかない。商店主が開店準備で歩道にいるところを捕まえて、尋ねる。
二人目は車道に止めていた車から出てきた人に聞く。そのころからトイレが緊急を告げ、美術館に辿り着けるのが早いか、漏れるのが早いかの勝負となったが、間に合った。何たるザマだ。
美術館の入り口は工事の囲いが歩道を占領している特別展示で、キルヒナー展が開催中。
キルヒナーのポスターが街のあちこちに貼ったあったが、キルヒナーのポスターとは知らず、記憶にある描法の絵だなー程度だったが、シュテーデル美術館に入ってみて、かって上野の西洋美術館で観たことの記憶がはっきりと甦った。
膨大な量のキルヒナーの絵で全容が掴め、やはり一つの頂点に立つ絵だなーと思った。
入館料は10:00ユーロのところ、交通機関のチケットがあったので、半額ですんだ。こういう提携は面白い。


ハウプトヴァッヘ。 レーマー広場。

旧市庁舎レーマー。

広場では楽団の演奏があった。 レーマーの2階への螺旋階段。

入場料2:00ユーロ。
皇帝の広間。
神聖ローマ帝国皇帝52名の肖像画がある。
丁度、先生に引率された中学生の小団体がいた。
生徒は走り回ったり飛び跳ねたり、先生の言葉が空しくこの広ーい空間に響く。
どこの国も同じだ。
広場に面して下左写真の小さい間口の店が、次々見える客に、上の写真のようなビールとつまみのソーセージとジャガイモと玉ねぎの酸っぱい煮物を売りさばいている。
寒くてビールなんてとても飲めそうでないのに、客はみんなビールかりんご酒を注文している。オレも客だ。
震えが収まらずブルブル音がする。
上の3点セットで7:00ユーロぐらい。

寒いからトイレがオレを悩ます。
旧市庁舎レーマーにあるインフォメーションで、トイレの場所を聞く。ゴチョゴチョといってトイレのある方向を指で指し示す。
方向は分かったけど場所を確定できない。
手間取って辿り着いてみると、小無料、大0.50ユーロ。
値段の仕組みが分かるような分からないような。

モダンアート美術館の外壁と屋根。
モダンアートだからどこがどうなのかよく分からない。
入場料8.00ユーロ。

作品。
今回の旅で一番の素敵というか素晴らしいというか、曾って会ったこともないし、これからも恐らくこういう人に会えないだろうと思える人に会えた。
見て下さい!
この人生の深淵(奈落の底)から蘇生してきたような瞳を。涙が出ます。
以前、映画女優のエバーガードナーが美の最高峰だと思って、人にも言ってきたし今もそう思っているが、こちらはその上に「人生」が加わった美だ。
エバーガードナーは最晩年、訪れる人もなくイギリスのアパートメントで、独居、窓から街頭を見下ろしている写真が伝わってきたが、すべからく、これが終焉の美だ。
こちらは美術館の監視員。
ジャパニーズアーチストと言うと、手を頭の髪に沿うように上下させて、ウンウンこれで分かりますよと頷く。

これも作品。
モダンアート美術館のあと、カイザードームを見て、また、このレーマー広場に戻ってきた。
ここで寒さに抵抗して震えながら飲むのが一番今のオレに相応しいと思い、酸っぱくて口が曲がる名物のりんご酒を注文。
名物といったって、こう酸っぱいだけでは、みやげ物にはならないと分かる。
折角の名演奏が耳から伝わってこない。寒くて酸っぱくて。

姉妹かなと思ったが、右の人が何の意思表示もなく、この場を離れたから、あ!他人だーと。 こう美人ばかり撮っていると、k姫の叱責が飛んでくるに違いない。(前にそう言われたから)
そうじゃなく、風景より人の行動とか考えとか動きとか生活が好きだから、男を含めた人物を撮っているよと弁解をしたが、信じてもらえそうもない。
弁解した後も何度も「美人・・」と言われたからね。・

広場の一画には生ハムのサービス。
男が切って、黒いマントのようなものを着たハム娘が手渡す。周りに欲しい人が取り囲む。オレも段々前の方ににじり寄って待つ。
黙っていたのでは貰えないことが分かって、手を差し出して、今度はオレにチョウダイと意思表示をする。
厚いヤツを渡されて、ラッキーと喜んだが、硬い筋が入っていた部位で、その筋が歯に挟まって往生した。欲をかくものではない。

みんな観光客?どこの国の人?
視線の右の方には野太い男性のジャズボーカルが始まる。興に乗ったカップルが踊りだす。ダンスを踊る人と、それを見るこの写真の人達との服装や人相にも明らかな違いがある。
スペイン人のようなイケメンの男が焼いているクレープを買って食った。
肉厚で麺だけの素朴なものをウエハウスに巻いたもの。旨い!旨い!と食っているうちに、でかいものだから、単純な味に段々飽きが来て、もてあました。
もう、銀座なんかでクレープを売っている店には横目を使わずに素通りできる。

夕食は駅構内のショッピング街で。
旨そうに見える牛と野菜の煮込み、サラダなど、今夜はいいものが食える予感がする。11・60ユーロ。
ビールも注文して食べ始めるが、人の目を欺くような色や光や品数に惑わされてはいけない。
味がイケナイ。日本人の味覚に適うものには滅多に遭わないいい見本のようなものであった。
食い散らかし、半分ぐらい残して引き上げた。ビールは残さない。
昔、聞いた「酒は血の一滴」を思い出した。アルコールは大切にしない。